浮世絵師・葛飾北斎とその門人たちが描いた江戸の芸能をモチーフとした作品を紹介する展覧会。
これまでの研究では、北斎は最初に入門した勝川春章(かつかわしゅんしょう)のもとを離れてから役者絵はほとんど描いていないと言われている。実際に春朗(しゅんろう)期(勝川派にいた頃の名)と言われる初期のような歌舞伎の役者絵は、今のところ確認されていない。しかし、勝川派離脱後も音曲や舞踊など芝居に関連する作品は多く描かれている。
本展では、一幕目 北斎が役者絵を描いていた頃(第一場 江戸の芝居町 第二場 勝川派と春朗期の役者絵)、二幕目 北斎と江戸の芸能(第一場 披露会摺物の世界 第二場 浄瑠璃人気と『絵本 浄瑠璃絶句』の世界)、三幕目 踊りさまざま(第一場 観て楽しむ 踊りあれこれ 第二場 踊って楽しむ 独学
のススメ)、大切 北斎と芝居と大きく3部に分けて前期、後期に分けて約125点展示される。見どころとしては、まず浮世絵師として駆け出しの勝川春朗名乗っていた頃の役者絵がまとまって紹介されていること。次に数多くの北斎作品のなかから江戸の芸能にまつわる作品の紹介。完全な形で残っていることが少ない音曲などの披露会案内状として作られた摺物(すりもの)24点(前期、後期で12点ずつ)が展示されること。そして北斎が芝居好きだったことを北斎が観た芝居の上演の様子や感想など。好奇心も向上心も高かった北斎ならではの目を通して紹介される江戸の人々が他の人だ、芝居、歌踊りの光景が目に浮かんでくる。
『企画展 歌舞音曲鑑 北斎と楽しむ江戸の芸能』すみだ北斎美術館 3階企画展示室(墨田区・亀沢)会期:2024年3月19日(火)~5月26日(日) ※前後期で一部展示替えを実施 前期:3月19日(火)~4月21日(日)、後期:4月23日(火)~5月26日(日) 休館日:毎週月曜日 ※開館:4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)、休館:4月30日(火)、5月7日(火) 開館時間:9:30~17:30(入館は17:00まで) 観覧料:一般1000円、高校生・大学生、65歳以上700円、中学生、障がい者300円、小学生以下無料 *団体でのご来館は当面の間、受付を行いません。※中学生、高校生、大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証の提示を。65歳以上の方は年齢を証明できるものご提示を。身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などをお持ちの方及びその付添の方1名まで障がい者料金観覧可。入館の際は、身体障害者手帳などの提示を。観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)、常設展プラスも観覧可。ホームページ:https://hokusai-museum.jp/Kabuongyoku/ アクセス:都営地下鉄大江戸線「両国駅」A3出口より徒歩5分、JR総武線「両国駅」東口より徒歩9分、都営バス「都営両国駅前」より徒歩5分、墨田区内循環バス「すみだ北斎美術館前(津軽家上屋敷跡)停留所」からすぐ ※美術館には駐車場はなし すみだ北斎美術館〒130-0014 東京都墨田区亀沢2丁目7番2号 TEL|03-6658-8936(9:30-17:30 休館日除く)