↑木島櫻谷《柳桜図》大正6年(1917)泉屋博古館東京
↑呉春・亀岡規禮《松・牡丹孔雀図衝立》より亀岡規禮《牡丹孔雀図》江戸時代・18-19世紀泉屋博古館
↓泉屋博古館東京
泉屋博古館東京ではこの春、大正中期に大阪茶臼山に建築された住友家本邸を飾った木島櫻谷(このしまおうこく)の「四季連作屏風」が全点公開される。円山四条派の日本画家の木島櫻谷は伝統を受け継ぎ、写生を基本とした情趣ある画風で「大正の呉春」「最後の四条派」と称されていた。大正期には独特な色感の絵具を用いて顔料を厚く盛り上げ、筆跡を立体的に残した油彩画のような筆触に挑戦している。動物画を得意としていたが徐々に画題も花鳥画、山水画、歴史人物画へと広がり、
↓泉屋博古館東京
↑木島櫻谷《葡萄栗鼠》大正時代・20世紀泉 屋博古館東京
文展での出品が続き、若くして宮内省買い上げという栄誉もあって文展の寵児と言われた。独特な画風のため櫻谷は“技巧派”などと称されていたが、本来の櫻谷の画風はそれに収まらない極めて近代的なものであった。リアルで人間的な感情 を入れて描いた動物たちは、絵の中で生き生きと輝き、とりわけ動物が折々に見せる豊かな表情は、観る者の心を深く捉える。
本展では、江戸時代中期(18世紀)京都で生まれた円山四条派の代表的な画家たちの花鳥画も併せて紹介し、櫻谷の「生写し」表現の特質に光を当てる。
↑木島櫻谷《燕子花図》大正6年(1917)泉屋博古館東京
『企画展ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる「生写し」』 泉屋博古館東京(港区・六本木) 会期:2024年3月16日(土)~5月12日(日) 会場:泉屋博古館東京 〒106-0032東京都港区六本木1-5-1 開館時間:11:00~18:00 ※金曜日は19:00まで開館 ※入館は閉館の30分前まで 休館日:月曜日、4月30日・5月7日(火)(4月29日、5月6日は開館) 入館料:一般1,000円(800円)、高大生600円(500円)、中学生以下無料 ※20名様以上の団体は( )内の割引料金 ※障がい者手帳等ご呈示の方はご本人および同伴者1名まで無料 アクセス:東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅下車 北改札正面 泉ガーデン1F出口より屋外エスカレーターで徒歩3分、東京メトロ日比谷線「神谷町」駅下車 4b出口より徒歩10分、東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅下車 13番出口より徒歩10分 泉屋博古館東京公式サイト:https://sen-oku.or.jp/tokyo/ TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル) 主催:公益財団法人泉屋博古館、毎日新聞社折節